猫のブラッシングの頻度は?愛猫の性格や種類に合わせるのが大切!

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猫との生活に欠かせないブラッシング

猫と生活していくうえで、ブラッシングは欠かせないケアのひとつです。

スキンシップによるコミュニケーションをとることができますし、毛の状態や皮膚の状態を確認することができるので、健康状態をチェックすることもできます。

気持ちよさそうにブラッシングをさせてくれると、猫にとっても飼い主さんにとっても至福の時間になりますよね。

いいことだらけのブラッシングですが、どれくらいの頻度で行うのが最適かをご存じでしょうか?

実はブラッシングの頻度は「猫の種類や性格」に合わせてあげるのが大切です。

今回の記事では猫のブラッシングの適切な頻度やメリットについて解説していきます。

ブラッシングの頻度

ブラッシングは猫のお手入れの基本ですが、どれくらいの頻度で行えば良いのか分からないとお困りの飼い主さんも多いのではないでしょうか。

猫のブラッシングの頻度は「猫の種類や性格」に合わせていくことが大切です。

ここでは、猫に合わせたブラッシングの頻度について解説していきます。

長毛種の場合

長毛種の猫にブラッシングを行う場合は、できる限り毎日してあげるようにしましょう。

長毛種の猫は「被毛の間に汚れが溜まりやすい」ことが特徴です。

また、毛が長いと毛が絡まりあって毛玉ができやすいので、毎日ブラッシングをしてほぐしてあげてください。

特に内股や脇、お腹、しっぽの付け根には毛玉ができやすいため、毛玉やもつれに注意しながら念入りにブラッシングを行ってあげるようにしましょう。

主な長毛種の猫種
  • ペルシャ
  • メインクーン
  • ラグドール
  • ノルウェージャンフォレストキャット
  • スコティッシュフォールド
  • サイベリアン
  • ソマリ

短毛種の場合

短毛種の猫にブラッシングをする場合は、週2〜3回位を目安にしてください。

毛が短いため、長毛種に比べて毛玉や汚れの心配が少ないので「マッサージ感覚」で行うのが良いでしょう。

また、猫とのコミュニケーションのためにブラッシングを行いたい場合は毎日短めの時間でブラッシングするのも良いでしょう。

主な短毛種の猫種
  • アビシニアン
  • アメリカンショートヘア
  • シンガプーラ
  • ベンガル
  • ロシアンブルー
  • マンチカン
  • ミヌエット

換毛期

3月、11月ころの季節の変わり目には、換毛期が訪れます。

この時期には夏毛から冬毛、冬毛から夏毛へと季節に合わせて猫の毛質が変わっていきます。

換毛期は抜け毛が多くなりやすい時期なので、普段よりもブラッシングの回数や時間を増やして調整してあげてください。

長毛種は毛が長い分、抜け毛の量も多いので特に念入りにブラッシングを行ってあげましょう。

シニア猫の場合

シニア猫に行うブラッシングはできるだけ毎日念入りに行ってあげるようにしましょう。

猫が高齢になってくると、自分自身でグルーミングを行うことがだんだん苦手になります。

若いころは自分で全身をくまなくキレイにすることができますが、加齢とともに「柔軟性が低下」するため全身を上手にグルーミングをすることが難しくなるのです。

グルーミングをすること自体がおろそかになるため、飼い主さんがブラッシングでケアをしてあげる必要があります。

ケアを怠ると被毛が絡まって毛玉になったり、皮脂や汚れが溜まって皮膚炎の原因にもなるので、毎日のブラッシングを習慣づけることが大切です。

ブラッシングが苦手な猫の場合

ブラッシングをしようとすると逃げ出したりしてしまう猫の場合は、1回あたりの時間を短くして、毎日ブラッシングしてあげてください。

過去に痛い思いをしていたり、飼い主さんとの信頼関係が築けていないなどの理由からブラッシングが苦手な猫もいます。

まずはブラシなどの道具を使わずにスキンシップをとって、まずは触られることに慣れてもらうことが大切です。

慣れてきたら、ブラシを見せたり、じゃらして遊ばせて「ブラッシングは怖いものではない」と分かってもらうようにしていきましょう。

ブラッシングをする際は「顔回りや頭、耳の付け根」などの猫にとって気持ちのいい場所からはじめて、嫌がるそぶりを見せたらすぐに中断してください。

爪を立てていたり、イカ耳になっていたら嫌がっている合図です。

また、ブラッシングをさらに嫌いになってしまう可能性があるため、お腹などのデリケートな部分はやらないようにしましょう。

ブラッシングに慣れてもらうまでは猫にとって気持ちの良い場所だけ行うようにして、良い印象だけを与えたほうが、慣れてくれるのも早いです。

一回ですべての部位をブラッシングしようとせず「今日はここだけ」と範囲や場所を決めると、1回あたりのブラッシング時間が短くなるので、猫もストレスを感じづらくなります。

ブラッシングにかける時間は?

ブラッシングにかける時間は「1回あたり3分で、長くても5分くらい」を目安にしましょう。

たくさん毛がとれるからと言ってあまり長い時間ブラッシングを続けてしまうと、抜け毛だけではなく、生えている毛も抜いてしまうことになります。

場合によっては痛みを感じたり、皮膚を傷つける可能性もあるので、あまり長い時間を行わず、時間を決めて行うのが良いでしょう。 

ブラッシングが必要な理由とメリット

ブラッシングの頻度について解説してきましたが、ブラッシングにはどのようなメリットがあるかをご存じですか?

実は、ブラッシングには、抜け毛を取るだけではない様々なメリットがあるのです。

ここからは、ブラッシングのメリットについて解説していきます。

飲み込む毛の量が減る

猫は自分の体を舐めてグルーミングをしますが、その際に自分の毛を飲み込んでしまうことがあります。

飲み込んだ毛の量が多すぎると、うまく消化できずに吐き出してしまうことがあるのです。

ブラッシングであらかじめ毛を取り除くことにより、グルーミングで毛を飲み込む量が減るので消化できなかった毛玉を吐く頻度を減らすことができるでしょう。

また、飲み込む毛の量を減らすことは「毛球症の予防」にも繋がります。

いちど飲み込んだ毛は、食べ物のように効率的に消化することができません。

基本的には、便または吐き出すことで体外へ排出されますが、飲み込む量が多いと、胃や腸で絡み合って排出されなくなってしまうことがあります。

毛が体内で固まってしまうと「毛球症」という病気を引き起こす原因になるので注意が必要です。

毛球症になってしまうと嘔吐を繰り返したり、腸閉塞を引き起こす可能性もあるため、日々のブラッシングで余分な毛を取り除いてあげることを習慣づけましょう。

特に、毛が絡みやすく毛玉になりやすい長毛種の猫には毎日ブラッシングを行うのが理想的です。

皮膚や被毛の健康を守る

定期的なブラッシングは、猫の皮膚や被毛の健康維持に繋がります。

ブラッシングをすると皮膚が刺激され「血行促進や新陳代謝」を高めることができます。

寒さが苦手な猫も多いですが、ブラッシングすることで血行を促進できるので、体温を上昇させるのにも効果的です。

また、被毛の汚れを取り除いてあげることで皮膚病を防ぎ、毛並みを綺麗に保つことが可能です。

猫が体調を崩しているときは毛並みが悪くなることが多く、皮膚に異常が発生しているときにはブラッシングを極端に嫌がることがあります。

ブラッシングを定期的に行うことで、体調や状態の変化に気づきやすくなり、結果的に病気の早期発見にも繋がるのです。

被毛同士が絡まりあって毛玉になるのも予防できるので、見た目も美しい状態を保つことができます。

コミュニケーションが取れる

ブラッシングの時間は、猫とのスキンシップができる大切なコミュニケーションの時間になります。

猫同士は「アログルーミング」といって信頼しあう者同士でグルーミングをし合うことがあります。

飼い主さんにブラッシングを任せてくれるのは、猫が飼い主さんを信頼している証です。

グルーミングは、猫の世界では家族や仲間同士のコミュニケーションの一環なので、お互いの信頼関係を構築することにも繋がっています。

熱中症対策

猫は全身を毛でおおわれているので、暑さに弱い動物です。

特に長毛種の猫や、二重の被毛に覆われているダブルコートの猫は夏場に熱中症の危険度が高まります。

ブラッシングをすることで被毛の通気性をよくすることができるので、体温が上がりすぎることを予防することが可能です。

匂い対策

猫は基本的に自分でグルーミングをしているのでそもそもは匂いが少ない動物ですが、匂いが気になるときにはブラッシングをするのが効果的です。

しっぽの付け根や肛門まわりに、匂いのもととなる皮脂腺や汗腺があるため、その付近を定期的にブラッシングしていくのがよいでしょう。

もし、体の一部分が強く臭う場合は、ケガや皮膚炎の可能性もあるため、ブラッシングを嫌がる場合があります。

おかしいと感じた場合は、早めに獣医さんに相談するようにしましょう。

まとめ

今回は、猫種や性格に合わせたブラッシングの頻度や、ブラッシングがもたらすメリットについて解説してきました。

猫の種類や性格、時期に合わせて頻度を調整していくことが大切です。

また、ブラッシングにはただ単に毛をとるだけではなく、猫の健康維持やコミュニケーションなどの様々なメリットがあります。

定期的にしっかりブラッシングをおこなって、猫と健やかでより良い時間を過ごしていきましょう。

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